ランナーベッティングとそのルールについて
ギャンブルの世界で「ランナー」という言葉は、競馬の出走馬を指す他、代理を挟んでギャンブルに参加することも指して使われます。「ランナー」という言葉は、試合やレース観戦をする人が賭けに参加できるよう、ギャンブラーとブックメーカーの橋渡しとして駆け回る仲介人がいたことに由来します。夜に友達同士パブに連れ立って競馬観戦をしていたような時代にはこのような形式のギャンブルが数多く開かれており、バーとブックメーカーの間を走り回るランナーの姿が見られたものです。今ではモバイル技術とオンラインギャンブルが普及したことですっかり廃れてしまいました。この意味でランナーを使う人は、スマホを使わない高齢者ぐらいのものでしょう。
今の時代にランナーを挟もうという人は多くの場合、代理人なくしてはギャンブルに参加できない事情を抱えています。例えば自分では賭け方がわからず、誰かに代わりにやってもらいたいという人。また、ホームチームの対戦相手に賭けたいけれどそれを誰にも知られたくないという人もいるでしょう。普段カジノに行くような人でも負け続きの時には河岸を変えたくなるもので、そうした人がランナーに頼むこともあります。
基本的にランナーはギャンブラーにつけ込むことはありません。一部後ろ暗い事情でランナーを立てる場合はありますが、誠実さこそがランナーには求められます。
ランナーを立てる理由
まずはブックメーカーに出禁をくらっている人がランナーを挟む場合があります。他にはプロのスポーツ選手。スポーツ選手や関係者、役員などは、自分が関わるもののギャンブルに参加できないというきまりがあるのです。また、ブックメーカーの仕事をしている人もランナーを挟むことがあります。ブックメーカーの多くは、関係者のギャンブル参加を許可していないのです。自分の賭け金限度額以上に賭けたいという場合もあります。例えば賭け金上限が5000ポンドの場合、ランナーにも5000ポンド出してもらえば、1万ポンドのベットができます。オンラインギャンブルが禁止されている国の人が利用するケースもあり、その場合のランナーはオンラインギャンブルが合法とされている国の人が務めます。ランナーを立てる理由はどうあれ、信用こそがランナーの命綱。実際にベットするのはランナーなので、やろうと思えば賞金をごまかせる立場にあるからです。またランナーという用語は競馬の出走馬の意味でも使われます。ランナーを立ててギャンブルに参加する人には、代理人を挟まざるを得ない事情があるケースがほとんどです。