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川の道520km完走記:その1「刺激難民なワタシ」

2013年のゴールデンウィークは、

 

東京から新潟まで遊びに行きます。

 

ランで。520km。

 

 

東京を出発し、荒川を上流へとさかのぼり、

千曲川(新潟では信濃川と呼び名が変わる)の上流へたどり着き、河口の新潟へと520kmを走る。

「川の道フットレース」

 

 

そんなバカな大会があっていいのか?(;・∀・)

 

そう感じたアナタは極めて正常な感性の持ち主。安心してクダサイ。

 

世の中には実にヘンタイレースが隠れている。

そんなヘンタイレースとの出逢いは、ヘンタイレースでこそ起きやすい。

 

ランを始めて1年強の2010年10月。

人生2度目の100kmマラソン「伊奈川100kmマラソン」を完走し、

それまで「ありえないチャレンジ」だった100kmも、

 

「あるある(;・∀・)」

 

へと変わりつつあるコトに、なんとも甘酸っぱい寂しさを胸に抱え一人宿で飲んでいた。

そんな時、

ふと隣で飲んでるシニアなランナーグループから「にーちゃんも一緒に飲むかえ?」と誘われ、

会話に入り込んでいく。

 

ん??

何かが、オカシイぞ。

このじーちゃんばーちゃん達(;・∀・)。

 

さっきからやたら聞こえてきた「ダブル」というコトバは、

どうやら宮古島で連日開催される2つの100kmマラソンを

「2日間、連日100km走る」ことらしい。

 

 

バカなんじゃないの(;・∀・)??

 

 

ん?なんだ?「ハギオウカン?」

新手のヒーロー戦隊か何かか??「海賊戦隊 ハギオウカン」みたいな。

 

聞くに、山口県の「萩往還(はぎおうかん)」という歴史の道を舞台にしたレースで、

「140kmのレースを出ると、翌年に250kmのレースに出ることができる。

250kmは制限時間が48時間で、2晩眠らずに走り続ける。」

 

 

 

いやいや、寝てよじーちゃんばーちゃん達www

 

 

ヒトというのは不思議なもので

「ありえない」と思っていたチャレンジを一度実現してしまうと

同じコトを繰り返しても、+(0゚・∀・) + ワクテカ +しにくくなってしまう。

今度は別の「ありえない」モノを追いかけたくなる。

 

「もっと、アホなレースはないのかっ(*´Д`;)」

 

「刺激難民」

 

そう。一度味わった「ありえないチャレンジを達成した」あの感動を、さらに求めようと、

「より、ありえないチャレンジ」を求めて、ヘンタイレースを求めて彷徨うランナー達を指す

いわば「業界用語」である。

 

そんな風に、ボクも気づけば萩往還を140kmも250kmもクリアし、

「もっと、スゲーレースは無いのか??」と彷徨っていた中で、

「川の道」という名前を耳にする。

聞けば、ボクの人生最長不倒距離である「萩往還250km」の倍以上。

520kmとな。

 

2009年にランを始め(それまで35年運動ゼロの、ぽっちゃりオッサン)、初フルを完走し
2010年に100kmを完走し
2011年に140km(萩往還)や砂漠250km(ゴビサハラ)を完走し
2012年に250km(萩往還)を完走してきた。

「倍々」とまではいかないが、徐々にステップアップできてきている。

「520km」と聴いても、全くもって想像のつかない距離だが、

やれないコトな無いんじゃないか。

 

ええい、こういう時にこその

ノータイムポチリだ!(※)

 

 

ポチっとなっ(;・∀・)!!

 

 

まさか、あんな経験をすることになるとは。。。

 

(※)「ノータイムポチリ」とは
何か「やってみたい」ことを思いついた時、後先考えず即座に(ノータイムに)、ポチっと軽くアクションを決めてしまうコト。

 

つづく

川の道520km完走記:その2「そんなの誤差でしょ」

「川の道520km」では、

東京→新潟のコース上 大会側から3箇所だけレストポイントが用意されており、

ルール上 「各レストポイントで、最低2時間は滞在しなくてはならない」

そこではシャワーを浴びたり眠ったりすることが可能。  

 

つまり、スタートからゴールまでの132時間(5日半)、

3箇所のレストポイントではフトンの上で眠れるが、

それ以外は野宿か自ら宿を取るか、

もしくは「夜通し走り続ける」か。

 

 

「レース攻略のポイントは、眠さと寒さだな」

 

過去の萩往還250kmの経験上、眠さと寒さの怖さを痛いほど経験していた。

萩往還では44時間程かけて一睡もせずに250kmを完走したのだが、

とにかく「眠さ」が最大の敵だった。

眠くなると、どんなに脚が残っていても、カラダが動かなくなり走れなくなる。

走れないと、特に夜は一気にカラダが冷える。

カラダが冷えると更に走れなくなり、さらに冷え

、、、、と危険なスパイラルに陥る。

 

「防寒防水対策は、サイアクどこでも野宿できる位のしっかりとした装備で行こう。

けど、眠さ対策はどうすべきか(´・ω・`)。。。」

 

 

 

うん。考えてみた。

 

 

 

  「眠らないトレーニングすりゃいいジャン( ・∀・)」

 

 

 

  川の道の1ヶ月程前から、他レースや仕事やプライベートやら、 やたらに予定が詰まっていた。  

 

 

「さらに眠れない程スケジュール詰め込んで、

眠れない日々を作ってトレーニングしちゃおうぜっ(; ・`д・´)」  

 

川の道に至るまでのスケジュールの一部。

 

【川の道、16日前】
石垣島トライアスロンを完走し、その夜に東京に戻り、翌朝からシゴト。

901538_10151563913352148_745075692_oレース中、やたらパワーでないと思ってたら、完走後、体温が38.5℃ありましたがな。
きっちり翌朝からシゴトしましたがな。

 

【川の道、9日前】
チャレンジ富士五湖112kmにアタックするも、あまりの寒さでコケて血まみれになり40km地点でリタイア。翌朝からもちろんシゴト。
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コース上は、まさかの雪。かなり冷たい雨が降る中、「他にウェアが無い」理由でダイコンコスプレでアタック。
あまりの寒さでカラダが固まり、受け身ゼロでアスファルトに大ダイブ。

「リアル大根おろし」で周囲のランナーの爆笑を勝ち取りました。

血まみれで、ダイコンウェアの片足が「ニンジン」化しましたが。。

 

【川の道、4日前】
ウルトラトレイル・マウントフジ(UTMF。富士山一周161kmの山道を46時間で走破する大会)のオフィシャル・ライブカメラマンとして、カメラ&発信機を担いでトップ選手を追い続け、カメラを回しながら走り続け&レポートでしゃべり続けて完徹。

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ダークホースながら、見事、日本人初のUTMF優勝者となった原選手を追いかける、ライブカメラマンの小野。

常にライブができるよう、背中には5回線分の電波を飛ばす発信機が10kgほど背負いつつ、

必死でトップランナーの力走を追いかけております。早杉で必死w。

 

 

【川の道、3日前】
UTMFのライブカメラマンで完徹のその足で羽田→札幌へ飛んで、センパイ&親友の家で深夜まで呑んだくれ。

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飲み会で開催された、眠気も吹っ飛ぶ「うろ覚え画伯選手権」の小野作品。

将来、スゴい値がつきます。多分。

 

【川の道、2日前】
朝札幌から東京へ戻り、親友の結婚式で1次会から3次会まで呑んだくれ。

 

【川の道、1日前】
川の道説明会。ようやく準備だんw

 

さすがにやり杉なんじゃねの(;・∀・)???    

 

チャレンジ富士五湖でコケた脚はまだ血まみれで、ぷっくらヘンな膨れが残ってるけど、

UTMFで10kgの発信機を担ぎながら、

世界のトップランナーと並走し山道走りまくった後の「経験の無い全身筋肉痛」がしっかり残っているけど、

 

 

たぶん、川の道はじまっちゃえば、そんなの誤差。

 

 

なハズ。

うん。いけるよな。オレ(´・ω・`)。
つづく

川の道520km完走記:その3「骨折以外はケガじゃあないお(´・ω・`)??」

そして迎えた、川の道520kmレース説明会。

東京→新潟の520km「フル」には70人強が

東京→小諸の265km「前半ハーフ」と

小諸→新潟の255km「後半ハーフ」にはそれぞれ20人程が集まっている。

 

いやいや、「ハーフ」ってww

ハーフの時点で、オレの最長不倒距離超えてるしwww

 

 

会場、全国ヘンタイランナー祭りやんけ(;・∀・)!!

 

説明会にて、「川の道」レース発案者の館山さんからレースの説明を頂く。

このレースは、「2つの川」を巡る旅。

太平洋で終焉を迎える荒川の河口、葛西臨海公園をスタートし、

荒川の生まれるはるか源流へと遡り、1740mの三国峠を超えると、

そこには新たに信濃川(長野県内の呼び名は「千曲川」)が生まれ、

はるか下流の日本海へと下っていく。

2つの川の一生を、オワリからハジマリへと長め、またハジマリからオワリへと見届けていく、

素晴らしいコンセプトの大会。

 

レースの説明をする館山さんの、レースへの熱い思いがビシビシ伝わってくる。

一方で、説明内容が、なかなかである。

 

「三国峠では氷点下で、みぞれが降るかも」

「コンビニが100kmない区間がある」

「地方のコンビニはツブれてたり、営業時間が短いく開いてなかったり。アテにするな。」

「酒を振る舞う魔の私設エイドにツブされるな」

「幻覚が見える」

「後半になると、前後に何時間もランナーがいなくなっていく」

「とにかく、諦めないこと」

「脚が倍に腫れても、骨折しなければ完走できる。足マメだのなんだのケガなんかに入らない。」

 

もうお腹イパーイ( ;∀;)

 

一方、ルールも独特である。

 

「チェックポイント(CP)は計25。

ゴハンや飲み物が出るのは最初の4CPまで + 3箇所ある宿泊ポイントの最初と最後の2箇所のみ。

それ以外のCPは、ゴハンも無ければスタッフも居なければ、何の印すらありません。

勝手に自分でタイムを記録してください。

 

「コースアウトしてしまった場合は、元居た場所に戻るための移動方法は、車など自由です。

 

「レースの最中、どこでどれだけ何回休んでも自由です。

 

めっさ、自由度ありまくり&ランナー自己責任まかせの大会なのである。

 

そして、装備品もようやく前日で完成。

20130429_124041 (1) のコピー

 

富士五湖チャレンジでの「寒さと雨でのリタイア」を反省し、特に防寒防水対策を強化。

濡れてしまった際の着替えも充実。シューズも念の為もう1足(濡れてしまった時用)。

でも、ウサちゃん帽子は外せない(`・ω・´)ゞ。

コイツとはすでに6-700kmは一緒に走ってきている。

川の道を完走できれば、コイツの走行距離も1000kmオーバーだ。

 

たぶん世界一走るウサちゃんになれるに違いない(`・ω・´)。

 

そして、自分用の川の道グーグルマップも完成。

スクリーンショット 2013-05-08 17.28.41

うん。日本横断してるよね。

思っきし遠回りしながら。

「川の道」だもんね。仕方がないよね(´・ω・`)。

 

※ 川の道520kmマイマップはコチラ

各CPの目標タイムや標高などに加え

「ここは外したくないソフトクリームポイント」

火山噴火マークにて記しております(`・ω・´)ゞ。

 

よしっ。あとはやったるだけだ。

オッカナイけどね(;・∀・)!

 

 つづく

川の道520km完走記:その4「170kmランはウォーミングアップです(´・ω・`)?」

いよいよ、その朝がやってきた!!

2013年4月30日(火)9時

川の道520kmのスタートだ。

これから、一体どんな道が拓けていくというのか。

不安は残っているけど、何より期待に胸が高鳴る。

しかも、今回は、実に充実したサポート部隊まで付いてくれることに。

68495_532594166779822_1683079641_n同じトライアスロンチームの三河まさふみちゃん。

まさふみちゃんが音頭を取って仲間を集め、東京から新潟まで車で並走しながら、

僕らランナーへの「移動私設エイド」を申し出てくれた。

 

270952_534582326581006_1687744700_nエイドでの準備品も超充実のラインナップ。

さすが、同じウルトラランナーならではの配慮です。ありがたい( ;∀;)!!!

 

 

そして、もう一人、長野に住む長谷部さん
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彼はこの1月に、僕の南極100kmマラソン報告会に駆けつけてくれた時に初めて会ったばかりなのだが、

その際「川の道の途中ポイントの、長野でぜひ応援に来てよ!」と軽ーいキモチで声をかけたら、

なんとスタート地点の東京まで長野から車でやって来て、新潟まで並走してくれるとな。

 

2台も車引き連れるって、贅沢杉じゃね(´・ω・`)??

こりゃ、何が何でも完走せねば(;・∀・)。

 

そして、いよいよスタートの時間が迫ってくると、

仕事前にも関わらず、応援に駆けつけてくれる人たちが続々と。

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左からサポート部隊のまさふみちゃん、長谷部さん。
高校センパイで同じくウルトラランナーの鍋谷センパイ。
今回一緒に川の道に挑む鉄平ちゃんと僕(ウサギ帽子)。
砂漠マラソンの事務局もしている「砂漠の姉さま」ことサンディー近藤さん。
サポート部隊として後に合流予定ながらスタートにも駆けつけてくれた近藤みづきちゃん。
そして、写真を撮ってくれている、橋本あづねぇさん(ランで駆けつけてくれた!)。

 

 

なんてありがたいんだ( ;∀;)。

こりゃ、這ってでも完走せねば(`・ω・´)。

 

そしていよいよ9am、葛西臨海公園を出発してレーススタート!

 

20130430_090516

なにせ、道のりは遠いのだ。みんなゆったりとしたペースで走りだす。

途中、何名かのランナーに「南極走った小野君かね?」「アタカマ砂漠走った小野君かね?」

と声をかけて頂く。

その辺でフツーに走っているランナーの殆どは、僕より遥かにスゴいキャリアを積んでいるスーパーランナーばかりなハズなのだが、嬉しいやら恐縮するやら(´・ω・`)。ありがたいコトです。

 

まずは、最初のチェックポイント(CP)まで35.7kmあるのだ。

それまでは、走る前のストレッチすら始まってないレベルである。

 

初日(?)の僕の目標。

170km先の最初の宿泊ポイントに27時間以内でたどり着く

コト。

もちろん、寝ずに走り続けて、翌昼の12時到着が目標。

 

 

若干、アタマの感覚がオカシくなりそうなのだが、

それでもまだ1/3すら到達していないポイントなのだ。

 

170kmなんて、まだウォーミングアップのレベルである。

 

とにかく、のんびりリラックスして行こう。

先は長すぎる。

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途中、一緒に並走させて頂いた杭本さん。

非常に安定した走りに、「タダモノでは無い。。。」とイロイロお伺いしてみると、

 

なんと、66歳とな!

 

50代になってからマラソンを始めたとな。

しかも、100kmマラソンのベストが8時間30分台。
(ちなみにボクはようやく9時間50分台)

なんなら、萩往還250kmの部で5位になったり、チャレンジ富士五湖等の大会で年代別で優勝経験もあるとな。

 

杭本さんのコトバは、本当に重みがある。

「やれば、できる」

「諦めなければ、必ずできる」

「誰もがしそうもない所で頑張ってこそ、差が生まれる」

「なかなか伸びなくても、毎日継続して努力していれば、必ずふっと伸びる瞬間が来る」

 

 

イチローが言っていたコトバで、感動したコトバに
言葉とは『何を言うか』ではなく『誰が言うか』に尽きる。

その『誰が』に値する生き方をしたい。

というものがある。

 

まさに、杭本さんのような、歳に関係なく実績をだした方だからこその、

非常に含蓄のあるコトバ。

すげーパワーを頂く。

 

オレ、一切言い訳できないよね(`・ω・´)ゞ
もっと、やれるハズだよね

 

とは言っても、ココでアホみたいにダッシュし始めた所で、

520km完走が近づくどころかむしろ遠ざかる。

 

なにより、ただ安定してフォームやペースを維持することに集中。

そうしているうちに、最初のチェックポイント(CP)に到着


CP1 戸田市、彩湖畔 35.7km
30日 13:10 (スタートから4h10m)
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おソバmgmg!ウマいぜっ!

まだまだ、ストレッチが始まってすらいないレベルです。ゲンキでございます(`・ω・´)ゞ。

 

「川の道」だけあって、最初しばらくはずーっと河原や川の近くを通って行く。

そして、東京から埼玉に入っていくについれ、だんだんと

「随分、田舎に来たんでないかい?(´・ω・`)」

という風景が出てくる。

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踏切の向こうには、トラクターが。。。

東京湾からたかだか40km(「たかだか」という距離ではないのだけど、完全麻痺してるw)来ただけで、こんな景色に出逢えるのだ。

 

そうしてCP2到着

CP2 さいたま市、新上江橋東側 49.6km
30日 14:53 (スタートから5h53m)

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はい、CP1とポーズ被ってるし、喰ってばっかりだし(´・ω・`)。

ちょっちペース早いかな?でも、まったくもって疲れを感じてないし。悪くない出だしかも。

 

ヒトってのはオモシロいもので、

「10km走ろう」と思うと、10kmの距離がキツいものに感じる。

が、「100km走ろう」と思うと、「たかが10kmなんて」と感じられる。

520km走ろうと思うと、50kmなんて走ってもいないレベルにカンジられるのである。

何事も、常に目線を高くもつというのは、ホント重要である。

 

そしてひたすらにのんびりCP3へと向かう途中。。。

後ろから、やたらにペースのよいランナーの足音が。。。

「このペースは、さすがに川の道520kmのペースじゃないよな。

でも、足音的に、タダモノではないハズだ。」

 

 

「おのさーん」

 

聞き覚えのある声が!

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なんと。砂漠250kmランナー仲間でスーパーランナーの樺澤さんが!

小野「樺澤さん!なんでココにいるんですかw!?」

樺澤さん「いやー、戸田の家にいて、近く走ってると気づいて追いかけてきた。

熊谷まで一緒に行って、電車で帰ろうかなって。」

 

えーと、樺澤さん。めっちゃ嬉しいのですが、

戸田から熊谷って、40km以上ありますからwww

 

さすがは、川の道である。

走る方もだが、応援に駆けつけてくれる方も、スケールがどうかしているw。

 

しかし、誰か話し相手がいるというのは、本当に心強い。

一気に時間が経っていく。

そして、順調に、CP3へ。

 

CP3 吉見町、桜堤公園入口 65.6km
30日 16:51 (スタートから7h51m)

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エイドでもウサちゃんいたぜっ!鼻の下なんて伸びたことないぜっ!

 

まだまだ、ストレッチが済んでないレベル。

体調も脚も極めて快調。ペースはちと良すぎカモだけど、ダメージが出るペースでは全くない。

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途中、コース上に、こんな嬉しいメッセージが。

そして、CP3から10kmも無いCP4へ。

 

CP4 鴻巣市、大芦橋南西側 74.5km
30日 18:06 (スタートから9h06m)

元々設定していた「野心的目標タイム」より30分以上稼いでいる。

悪くない。カラダも、全くフレッシュだ。

「こりゃ、なかなか( ・∀・)イイんじゃないかね?」

 

まぁ、「そんなワケないだろバーカ」的仕打ちが、

ようやくウォーミングアップを始めだすとは、当然ながら気づけてないのだが。

つづく

川の道520km完走記:その5「バス停小屋ラヴ」

CP4を過ぎると、日も落ちてきて暗くなり、いよいよ最初のオーバーナイトランへ。

 

これ以降のCPには、宿泊ポイントの3箇所を除いて

スタッフも、だーれも存在しない。

めっさ寂しそうやんけ(´・ω・`)。

 

熊谷駅前で、並走してくれていた樺澤さんとお別れし、

暗い熊谷の町並みをひとりウサちゃん帽子で走っていく。

次のCPは「熊谷警察署前」

 

職質されないかしらん?オレσ(´・ω・`)??

 

CP5 熊谷市 警察署前交差点 86.7km
30日 19:58(スタートから10h58m)

20130430_195614

 

「CP着いても、ホントに誰も居ないし、何のマークも無いぜ。。。(´・ω・`)」

と、ひとり(´・ω・`)ショボーンと警察署を前にCPタイムチェックしていると、、、
「小野さーん!」

 

なんと、サポート部隊のまさふみちゃん達が先回りして待っていてくれていた!

コレは嬉しい!(上の写真もパチリしてもらいました(`・ω・´)ゞ)

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差入も頂き、一気に気力充実(`・ω・´)ゞ

 

 

こっから先は、一気にさびれてコンビニや自販機も減っていく。
ただ走るだけじゃなくって、補給のポイントも考えながら進まねば。

サポート部隊もボクだけではなく、鉄平ちゃんの様子も伺いサポートしながらなので、
あくまでセルフ・コントロールせねば。

 

CP6 寄居町 波久礼駅前T字路108.5km
30日 23:08(スタートから14h8m)

野心的タイムより1h30m早い。

脚はまだまだフレッシュでも、眠気を感じだすのが予想以上に早い。

萩往還250kmの経験から、最初の夜よりも、2晩目以降が「眠気との闘い」の主戦場と踏んでいた。

が、こりゃしょっぱななから、睡魔が最大の敵になりそうだ。

 

CP7 秩父市 上野町交差点 129.8km
5月1日 02:49(スタートから17h49m)

 CP7の直前に、最初の「火山噴火ソフトクリームポイント」をマークしておいたんだけど。

「黒ゴマソフト」が名物

とまで調べてきたんだけど。

 

営業時間9-19時だから、やってるワケないよね(;・∀・)。

 

こっから次のCP8までが、29.2kmもある。

別にCPに着いたから、誰がいるとでも、何かがあるとでもいうワケじゃない。

でも、何も無いよりは、何かマイルストーンがあるだけで、ヒトが頑張りやすい。

 

眠気が出てくると、ヒトはネガティブ思考になりがちなようである。

たぶん、理性でポジティブシンキングを呼び起こしてカバーしているのが、剥がれ落ちていくのだろうか。

「とはいえ、約30kmって、遠いよな。。。」

標高はまだ300mも来てないのだが、

既にレインウェアを着ていても寒さが堪える。

 

脚はまだまだ残っている(ように感じている)のだけど、眠気で走る時間も減っていき、

歩きつつ走りつつで、進む距離もグンと落ちて行く。

 

「とはいえ、野心的タイムより2時間ほども良いペースでここまで来ている。

こりゃ、宿泊ポイントでの滞在時間を、予定してた3時間から5時間近くに伸ばそう。」

 

もともとは過去の経験から

「どうせ宿泊ポイントでは、アタマが緊張してて眠れない。

ならば、宿泊ポイントの滞在は最低限にして、眠れそうになったら都度仮眠を取りながら進むほうが効率的。」

という戦略のもと計画を立てていた。

 

 

甘いよ。。。。

 

実に甘いよ!おにょクンよ!!

 

今からなら、この時の自分にそう教えてやりたい。

 

 

すでに秩父の田舎に入り、あたりは真っ暗である。

ここ数時間、ヒトに出逢ってない。

そして、なにより、寒くて眠い。

 

そんな中、ついに辿り着いてしまった。。。

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「こっから先、100kmコンビニありませんがな\(^o^)/」

ポイントが!

いよいよもって、不安も募るでないの( ;∀;)!!

 

じつにトボトボと進んでいく。

「宿泊ポイントで、睡眠時間は少なく取って、眠くなったらどっかで都度都度仮眠する」

戦略だったけど

すでに眠いけど、

寒くて仮眠できるポイントなんて無いじゃあないですかいダンナ( ;∀;)!

 

あの、よく田舎にありがちな、

屋根がついてちっちゃな小屋みたいになっているバス亭

とか、見つけたら天国なんですが。

 

そもそもバス亭すら、ほぼ無いですかそうですか(´・ω・`)。。。

 

ついにたまらずに、少し草むらの丈が高くなっている藪みたいな所に転がり込む。

(ここなら、藪で少しは風が防げて寒くないかな?)

スマホの目覚ましを、ひとまず15分後にセットして横たわる。

 

 

甘いよね。

 

やっぱ、野ざらしって寒くて仮眠とかできないよね( ;∀;)!

 

それでも、横たわるだけで、カラダは少しは回復する。

眠気は全くとれないのだが、少し走れたり、また歩いたり。

 

そうして、ようやく日が上ってきた。

明るくなるだけで、ヒトってこんなに前向きになれるのね( ;∀;)。

徐々に標高も上がっていき、登りも多くなっていく。

そんななか。。。アレが、ウワサのヤツなのだろうか。。。

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ウワサの「ループ橋」である。

ボクがカントクなら、ここで間違いなく、ダース・ベイダーのテーマを流すところだろう。

「あれ?どうなってんだ?やっぱ、あの見えている橋の一番上まで登らされるんだよな?」

 

393101_534056229966949_2136880171_n橋の上から撮影されたボクの姿。

橋左側に、ちっちゃくトボトボとすすむウサギ帽子、お分かりでしょうか(´・ω・`)?

 

橋を登りながら、久々に聞いた声が。。

 

「おのさーーーん!!」

サポート部隊のまさふみちゃんと長谷部さんが、ループ橋の上で待っててくれている!!

(゚∀゚)キタコレ!! ネ申 降臨!!!

実は彼らは、ボクを探しつつ、何度もコース上を往復したものの、

ボクが藪で仮眠を取っていたりなどで中々ボクを見つけ出せず、やむなくループ橋で長いこと待ち構えてくれていたようだ。

嬉しいじゃあないの( ;∀;)。

ゴハンやら暖かい飲み物を頂いて、何より気力が一気に回復。

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もうここから宿泊ポイントまでは20kmも切っている。

宿泊ポイントにたどり着けば、シャワーも浴びれて暖かいフトンの上で休めるのだ!

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愛情一本、チオビタ注入(`・ω・´)ゞ

 

そして、宿泊ポイントまで10.8kmに位置するCP8にようやく到着!

CP8 秩父市 中津川方面分岐点 159.0km 
5月1日 08:28(スタートから23h28m)

 

前のCPから、既に8時間近く経っているけれど、

それでも「野心的タイム」より1時間半強も早い。

いよいよもって、次の宿泊ポイントではしっかり時間をとって休まねば(`・ω・´)ゞ。

ここからは、登りが多いものの、徐々に歩きよりランも増えていく。

ヒトって、ホント、ゲンキンね。

(ひとまずの)ゴールが見えてくると、とたんに頑張れる。

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登りは、歩くよりも、ストライド(歩幅)を狭くピッチは変えずに走る方が良い。

ヨチヨチながら走り続け。。。ようやく

CP9 秩父市「こまどり荘」 170.2km(第一宿泊ポイント)
5月1日 10:08(スタートから25h8m)

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ようやく、フロはいって眠れるぜっ!!うれしーー( ;∀;)!!!

 

とはいえ、まだこの旅も1/3も経過していないのであった。

つづく

 

 

川の道520km完走記:その6「第二の川へ!」

宿泊ポイントのこまどり荘では

美味しいカレーを頂ける。

まずは栄養補給!

次にフロ!!

そして睡眠!!!

 

ゲンキになるには、喰って寝るのが一番です(`・ω・´)ゞ

 

まだまだ、350kmも道のりはあるのだ。

正直言って、イメージが全くわかないw。

こういう時は、最終ゴールを意識しつつも

まずは、近くのマイルストーンを見つけるのが重要だ。

 

ここを出るとすぐに、コース最高地点1740mの三国峠を超えて長野へと入っていく。

長野に入れば、いよいよ荒川から信濃川(長野県での呼称は「千曲川」)へとバトンタッチだ。

まずは、そこへとたどり着こう!

 

フトンに入って横になるも、やはりアタマはレースの緊張状態で眠れない。

それでも、浅い眠りを何度か繰り返しながら、気づけばフトンにはいってから3時間半が。

 

「三国峠は、なんとしても明るいウチにやり過ごしたい」

今朝の標高4-500m地点ですら、凍えて仮眠できない寒さだったのだ。

 

1740mの三国峠は氷点下になるはずだ。

そこで夜を迎えて眠気に襲われたら、

 

「もうボク疲れたよ、パトラッシュ(´・ω・`)」

 

になりかねない。

 

まだまだ眠けまなこではあるけれど、14時には出発しよう(到着は10:08)。

 

しっかりとテーピングを巻き直して、防寒対策もより強化して、

いよいよまたコースへと出発進行(`・ω・´)ゞ!!

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全力で目が寝てますがなwww

 

それにしても、到着前までは、ロクに走れなかったのに、

たった3-4時間横になっただけで(あまり眠れなくても)、スゲー走れるカラダに復活している。

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三国峠までの1000mの登りも、斜度が低いところは、基本ランで登れるじゃあないか。

 

そして、峠に到着!!

CP10 三国峠 188.5km (標高1740m)
5月1日 17:40(スタートから32h40m)

小野2

冷静に考えると、河口をスタートしてるんで、

この188.5kmで純粋に1740m以上登っていることになるのか。

意味ワカンナイぜっ(;・∀・)!
(という顔をしてみた、ネボけアタマの小野写真⇡)

 

ウワサには聞いていたのだが、

三国峠のてっぺんには、ボランティアで私設エイドを開いてくれている

土田日出男さんというランナーが。

しかも、カメラを構えて、ランナー一人ひとりを撮影してくれている。

ボクらは走っているから、まだ暖かいが、待っている方はめちゃめちゃ寒いハズである(しかも、これから夜通しで私設エイド&撮影を続けていくとな!!)。

なんてありがたいんだ( ;∀;)!!

小野1

小野3

 

(峠の目印の写真含め、⇡の3枚は土田日出男さんの写真。ありがたい!!!)

 

人は、人の素晴らしさに触れ合うと、一気にパワーアップされるものである。

またもや、一気にテンションアップ!

オラ、まだまだ走れるだ(`・ω・´)ゞ!!!
(ってか、アホほど寒いから、早く走って駆け下りたいし(´・ω・`))

 

暗くなる前に、一気に駆け下りてやるぜっ!

もう既に、長野県に突入しているのだ。

 

軽快に下って行くと、遂にチョロチョロと川の小さなせせらぎが耳に入ってくる!

 

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信濃川(長野県では呼称「千曲川」)だっ( ;∀;)!!!

 

ついに、

荒川のオワリ(河口)をスタートして、はじまり(源流)までたどり着き、

そうして、「第二の川」である信濃川(千曲川)のはじまり(源流)にやってきたのだ。

 

「この川が、大きく育ってオワリを迎える時に、

オレはこのレースのゴールに立っていることになるのか。

その時、オレはどんな想いで日本海を見るのだろうか。」

 

ぐっと胸がアツくなる。

軽くとはいえ睡眠をとったことでゲンキも回復し、ぐんぐん距離を稼いでいく。
CP11 南牧村 市場T字路 218.2km
5月1日 22:17(スタートから37h17m)

おぉ、野心的タイムよりも3時間以上も早いじゃないかオレ(`・ω・´)ゞ。

 

しかーし、そんなに甘くないのだ。川の道は。

 

すでに、2度目のオーバーナイトランにさしかかり、

またしても「眠けマックス」が襲ってくる。

 

峠を駆け下りた辺りにタイミングよく待っていてくれていた長谷部さんカーにて、

しばし横にならせてもらうコトに。

 

「何だか、カラダがダルい。

額さわると、明らかに熱があるよなオレ。。。。(´・ω・`)

ってか、これかなり高熱なんじゃねの( ;∀;)??

昨夜の野ざらし仮眠で、風邪引いたっぽい。。。(´・ω・`)」

 

えーい、熱なんて、「ロッキー(注:ロキソニンの自分的愛称)」飲んで一発だぜ(`・ω・´)ゞ

 

ロッキー飲んで、20分ほど仮眠。

 

うん。ゲンキ出た(`・ω・´)

 

しかし、その後のコースは、いやらしい登りがしつこく続いていく。

自然、歩きが多くなり、カラダも冷え、眠けが更に増していく。

次のCPまで、40km近くもあるのか。。。

グングンとペースが落ちて行く、そんな中。。。

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100kmぶりのコンビニ(゚∀゚)キタコレ!!

 

人生38年間中で、間違いなく最大に

「コンビニ、ラヴ!」

な瞬間。

 

 

しっかり補給し、ゲンキ回復(`・ω・´)ゞ

 

もつかの間。。。

またもや、眠けでどんどんペースが落ち気味になる。

基本走ってはいるのだが、ペースも下がり、歩きも増えていく。

途中、3-4時間横になっているとはいえ、

すでに2晩目に突入しているのだ。

しかも、200km以上走ってるんだ。

 

そりゃ眠いがな\(^o^)/。

 

しきりに、自分で自分に言い聞かせる。

 

「ガマン。ガマン。耐えていれば、ふっとまた楽になるの、何度も経験してるじゃねーの。」

「いや、そもそも『ガマン』って思っているからダメなんだ。そもそも、ゼンブ楽しもうぜ。」

「ってか、眠くてなんも考えられん。。。。はよ明るくなっとくれ」

 

ひたすら、耐えつつ、キモチ盛り返しては走りつつ、また歩きを続けつつ。。

 

ようやく

CP12 佐久市 長土呂東交差点 257.0km
5月2日 05:45(スタートから45h45m)

こっから宿泊ポイントまでは、8kmに満たないぜっ!

しかも、もう明るくなってきた!(まだ全力寒いけど!)

 

 

そんな時。。。

 

「小野さんっ!」

 

(あれ?オレ、幻覚見えてる?

なんで、ゴリさんここにいるんだろう。。。)

 

「あれれ?、ゴリさん?なぜここに?来てくれたの??」

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軽井沢に来ていた友人のゴリさんが、車で応援に駆けつけてくれたのだった!

ほんと、応援って、アガる。ありがたい(目はめっさ眠ってるけど⇡www)

 ※残念ながら、オレにゴリさんの写真を収める余裕が残ってなかった(TдT)

 

そしてついに、

このレース2カ所目の宿泊ポイントに到着!!

CP13 小諸グランドキャッスルホテル 264.7km
5月2日 06:43(スタートから45h43m)

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ほぼアタマが壊れた表情ですな(`・ω・´)ゞ

 

かなりフラフラだったけれど、

野心的タイムより3時間以上上回っている。

やはり、このレースは睡魔との闘いだ。

ここでも予定していた「滞在4時間」以上に休もう。

 

 つづく

川の道520km完走記:その7「オレいま長野?滋賀??(´・ω・`)」

到着した第二宿泊ポイントのCP13小諸グランドキャッスルホテルにて

プチトラブルが発生。

 

なんと、着替えやテーピングなど一切合切が入った荷物が、まだ届いてないとな\(^o^)/。

 

シャワー浴びても着替えが無いので、浴衣を貸して頂き、

腹をくくって「荷物くるまでしっかり寝よう」と作戦変更。

(どうせ、眠さとの戦いがまだまだ続くんだ。こりゃ眠れってコトだよな。)

荷物の到着が12時頃とのことで、5時間程は横になるコトに。

 

すでに人生最長不倒距離の250kmを超えているが、まだまだ半分。

しかも、2晩の夜を走り続けてきている。

 

でも、やぱーり、浅い眠りしか訪れない\(^o^)/。

 

日常では、のび太クン顔負けでコロっと眠れるタイプなのだが、

砂漠レースなどでは、必ずといっていいほど不眠症に悩まされる。

たぶん、レース中は翌日のコトなどを考え過ぎて脳がコーフンしてしまっているのだろう。

7時過ぎに横になり、12時過ぎに起き上がる。

アタマから全く眠気が取れてないのだが、そろそろ出発せねば。

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次&ラストである宿泊ポイント「鹿渡館」までは、約134km。

「鹿渡館」は約400km地点なので、そこまで行ければ、ほぼゴールは見えているだろう。

 

となれば、今晩がヤマ場だ。

次のCPは上田城。約20km先だ。

 

やはり、一度眠ると、しっかりと走れるようになる。

まだ、脚自体は残っているのだ。それだけでもありがたい。

今日は比較的暖かい。

 

夜は寒さで凍えて「暖かくなりたい」思っているのだけど、

昼に暖かいのは「眠くなって困る」と、

どんだけワガママなんだヒトって/(^o^)\

 

CP14 上田市 上田城址入口 283.5km
5月2日 15:45(スタートから54h45m)

ダメだ!自分、やっぱ眠さマックスっす(`・ω・´)ゞ

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上田城のベンチにて、ポカポカ陽気の下、しばし仮眠。

まぁ、眠れないんだけど(´・ω・`)。

 

ここから、見事に走れなくなっていく。

着実に、歩きが増えていく。

すでに3回目のオーバーナイトランだ。

 

とにかく、眠い。

眠いと、動くことすら億劫になってしまう。

 

次のCP15までは、25kmの道のりになんと5時間近くもかかってしまうことに。

走るどころか、ほぼ歩きメインのペースである。

 

CP15 長野市 篠ノ井橋北詰 308.1km
5月2日 20:34(スタートから59h34m)
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とにかく、寒く、眠さが増してくる。

 

どうにか、眠気を吹きとばそうと、

時折、コトバにならない雄叫びを闇夜に叫ぶ。

 

 

「ぐぉああ”あ”あ”っっ!!!!」

 

 

もう、まったく、楽しく無くなってしまっている自分がいる。

 

いままで、いろいろな過酷なレースを経験してきて、

ツラいながらも、常に楽しめている自分が居た。

 

運動神経もなければ、35年運動ゼロだった自分にとっては

「どんな時でも、笑顔でポジティブな自分」が、

自分の唯一の武器だった。

 

なのに、300kmを超えて3晩目に入ろうとする今、

どう頑張ってもポジティブマインドにもっていけない。

眠さが極限までくると、

ポジティブに考えようとする理性そのものがふっとばされてしまうようだ。

 

唯一の自分の強みが、

まったくもって発揮できない。

そんな自分が居ることへの情けなさ、悔しさで、

気づけば自然と涙が流れている。

 

「ゴールまでは、泣かないんだよ!」

またもや、声にだして叫び、必死に涙を堪える。

 

「自分に負けないっ!!」 

また、叫ぶ。

 

叫んだ直後の一瞬だけ気合が戻り、眠気も覚めて少しだけ走りだすも、

また気づくとトボトボと歩いている自分がいる。

そんな自分がまた悔しくて悲しくなる。

 

(そうだ。歌でも歌おう。どんな時でもゲンキになれるように。)

 

ウルフルズの大好きな歌。「笑えれば」

大声で、深夜の橋の上で、歌い出す。

 

「とにかく笑えれば。最後に笑えれば。」

 

が、そこで、歌がピタっと止まってしまう。

 

まったくもって笑えてない自分に、

絶望すら感じてしまう。

 

橋の上では、風がビュウビュウと音を立てて通り過ぎていく。

ふと、下には漆黒の中、信濃川の流れを音で感じる。

 

「あぁ、この欄干。腰の高さ位までしか無いじゃないか。

フラフラしたランナーが来たら、危ないじゃないか。。」

 

そう思いながらも、気づけば欄干に近づきつつある自分がいる。

 

おい、頼むよ。自分。

落ちたら、川はもっと寒いんだぞ。寒いのイヤだろうが。

 

雪山での疲労凍死って、こんな風に終わっていくんだろうか。

寒さや疲労で、動けなくなり、動けないことで更に体温が冷え眠くなり、

すべての理性や生きようとするチカラすらも奪い取られてしまい、

そのまま凍死をしてしまう。

 

ココも氷点下に近い。ってか氷点下かも。

オレも、そんな風に終わってしまうんだろうか。

 

これまでのレースで、

「もう、このレースが終わったら、ラン人生を終えてもいい」と思えるほど追い込まれたレースもあった。
(2012年のウルトラトレイル・マウントフジが、それだった。ゴール後、どっさり白髪が増えていた。)

 

ところが、今回は、

このレースどころか、ラン人生どころか、

もはや全てを終わらせてしまいたくなる

ほどに追いやられてしまう。

 

 

そんな時だった。

 

 

救いの神が現れた。

 

 

サポート部隊の車だ。
まさふみちゃんが待っていてくれていた。

 

涙がでそうなくらい、ありがたい。

でも、仲間の前では笑顔でいたい。

 

必死に泣きたいのをガマンしながら、車の中で暖を取らせてもらう。

 

車には、一緒にスタートラインに立ちながらも、悔しくもリタイアしてしまった鉄平ちゃんが

まだレースのダメージがあるにもかかわらず、お味噌汁を作ってくれる。

なんて旨いんだ。

なんてありがたいんだ。

 

弱音はいててどうする。こんなに仲間に支えられているのに。

しばし車の中で暖を取りながら仮眠をさせてもらう。

 

「この先で、長谷部さんも車で待っていてくれてますよ。

次のCPの善光寺まで、一緒に付き添ってくれるみたいです。」

 

よし。次のCP、321kmの善光寺まではなんとか辿り着いてやる。

そっから先のコトなんて、正直まったくイメージができない。

でも、まずはそこまでは行ってみよう。

それから、考えればいいじゃないか。

 

善光寺まで、あと数キロの所で、長谷部さんが車を降りて待っていてくれている。

全くもって走ることができない状態だったので、一緒に歩いてもらうことに。

 

 

話す相手がいる、支えてくれている人がいる。

 

そのことが、こんなにも勇気をもらえるのか。

 

でも、このままだと、ゴールなんて到底ムリだ。

でも、少しでも仮眠を取れば、またゲンキになれるかも。

 

「長谷部さん、スゴいありがたいんだけど、善光寺ついたら、また車で30分ほど仮眠を取りたいから、

申し訳ないけど、善光寺の所に車回してまっていてもらってもよいかな?」

 

そうして、善光寺の大門へ。

善光寺の大門から奥の境内まで辿り着いて、一番奥がCPになっている。

そしてまた大門へと戻ってくるというルート設定。その距離、往復約1km程。

 

大門で、何度も何度も

「どうせCPったって誰も居ないんだし、ここまで来てりゃ、

境内奥についたのと、大差無いじゃん。大門の所でCP到着記録しちゃおうか。」

そう思っても、脚はフラフラと奥の境内へ入っていく自分がいる。

 

遠い。1kmが遥かに遠い。

 

でも、そんな中、他のランナーが奥の境内から大門へと戻ってくる姿が。

 

久々にあったランナーに勇気をもらいながらも、

「みんなちゃんとサボらず、奥の境内までを往復しているんだ。

こんなレースに来る人達は、そんな中途半端なズルなんてするワケないよな。」

と感動を覚える。

 

そうして、ようやく、奥の境内へ。

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CP16 長野市 善光寺 321.0km
5月3日 00:01(スタートから63h01m)

もはや、ボロボロ。ギリギリ一杯の状態。

 

(長谷部さん、車回していてくれているかな。。)

ようやく大門へと戻るも、なかなか長谷部さんカーがやってこない。

 

レース前は、サポート部隊を申し出てくれたみんなに対し、

「キモチはものすごい有り難いけど、出来る限り依存せずに自分のチカラで完走したい」

なんて、考えていた。

 

けど、もはや、完全にアテにして頼っている自分がいる。

なかなか現れない長谷部さんカーに耐え切れず、電話ボックスに入って震えながらうずくまる。

 

「早く、来ないかな。。。。(´・ω・`)」

 

あとで聞いた話なのだが、この時、長谷部さんは

まさかの

 

 

「自分の車の鍵を無くして、探しまくっていた\(^o^)/」

 

 

なんて状態とは、知る由もないww。

 

ようやく現れてくれた長谷部さんカーに、たっぷり30分の仮眠をさせてもらうことに。

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口元だけはかろうじて「笑顔モード」だけど、
オッサン、目が完全死んどるがなwww

 

こんな状態じゃあ、とてもゴールどころか、まだ77km先の宿泊ポイントまでたどり着ける自信がない。

ひとまず、しっかり休もう。

 

そうして、眠れない仮眠を30分とり、また勇気を出して車から降りてコースへと戻る。

 

でも、やはり走れない。

トボトボと歩き出す。

 

寒い。寒すぎる。

1時間程で、たまらずガソリンスタンドに入らせてもらい、ストーブに当たらせてもらう。

カラダもココロも芯から冷えているのか、ストーブ間近でも震えが止まらない。

 

すると今度は、

まさふみちゃんサポート部隊に加わってくれた園田さんが走ってガソリンスタンドまで来てくれた。

 

「小野さん、どこかで、ちゃんと休める所で休んだ方がいいんじゃないですか?」

 

うん。オレもアタマではわかっていた。

こんなんじゃ、ムリだって。

 

実はつい2-3km前でも、ネットカフェがコース沿いにあって

憎たらしいくらいにポップな文字で

 

「ココロもカラダもあったまる」

 

と宣伝して全力営業中だったのだ。

 

が、道路が反対側だったのもあり(たった50mもないのだが)、

何より、そこで休んでしまっては

「自分に負けなんじゃ」

というキモチがあって、

なかば意地になっていたのかもしれない。

 

Googleマップで検索すると、コースのすぐ先に何件かホテルがあるっぽい。

それを逃すと、しばらくはまた何も無さそうだ。

 

「小野さん、ボク、空きがあるか走ってみてきます(`・ω・´)ゞ」

サルの着ぐるみをきた園田さんが、そういってガソリンスタンドを駆け出していく。

 

なんてありがたいんだ。

 

そう思いつつストーブに齧り付いていると、園田さんがダッシュで戻ってくる。

 

「小野さん!こっから400mくらい先で、ホテルに空きあります(`・ω・´)ゞ!」

 

やった!救われた!!

 

とても、ゴールのイメージはわかないけれど、寝ればなんとかなるかもしれない。

まずは、ホテルまで辿り着いてみよう。

 

 

そうして、トボトボ歩き出すと。

見えてきたぞ。

 

 

ん??

 

 

(つд⊂)ゴシゴシ

 

 

えーっと。

 

 

ホテル「滋賀」????

 

 

えーーーーっと。いま、オレ長野にいるんだったよね??

 

 

えーーーーーーーーっと。

 

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しかも、ラブホやんけっ(;・∀・)!!!

 

オレ、ここで一人で寝るんだよな。この際、どうしようもないよな。

なんなら、

久々にちょっとオモシロい気分が復活してきて、

思わず写真もサポート部隊に撮ってもらう。

 

「もう、タイムとか順位とか拘らず、とにかくしっかりと睡眠とって復活する!」

 

ホテルに入るなり、シャワーすらも浴びずにそのままベッドに倒れこむ。

 

一度、タイムや順位への拘りから「とにかく、完走」へとアタマを切り替えたコトへの安心感からか、

そこそこ良い眠りにありつけそうだ。。。

 

つづく

川の道520km完走記:その8「エナジージェルじゃない。愛だよっ!愛っ!!」

ラブホですっ!
おはようございますっ(`・ω・´)ゞ

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いっぱいいっぱいだったのか、
正直、あんまり、この瞬間を覚えておりません….(´・ω・`)

 

フェイスブック投稿履歴の情況証拠から察する
5月3日 3am頃、長野県内の「ホテル滋賀」(ラブホテル)に一人で突入。その後ベッドに倒れこむ

その5時間後、上記写真をフェイスブックに投稿。

 

おそらく、

 

「ボク、全力ゲンキで楽しんでますっ(`・ω・´)ゞ」

 

と、フェイスブックで応援してくれている方に伝えたかったのだろう。

何故か、ラブホにある、カラオケのマイクを持って。。。。(´・ω・`)

 

とにかく、横になってゲンキは気力は回復(`・ω・´)ゞ

こっから、あと70kmで、第三(ラスト)宿泊ポイントだ。

 

やはり、横になると(熟睡できてなくても)ゲンキになって、走れるようになる。

サポート部隊、まさふみちゃんがUstream中継してくれた時の録画。
この時はまたゲンキに走れている

Video streaming by Ustream

 

CP17 長野市 浅野交差点 336.3km
5月3日 09:26(スタートから72時間26分)

のもつかの間。。。

(またかぃ。。。)

早くも、眠さと疲労で、歩きメインモードになってしまう。

 

ってか、

 

ちょいちょい視界が暗くなるアルYO/(^o^)\!!

 

「コレ、ブラックアウト、ってヤツじゃないの?

考えてみれば、あんまり飯喰ってないよね?ハンガーノックかもね??(´・ω・`)」

 

これまで、ずーーっと、サポート部隊のゴハンと、コンビニでしか補給していなかった。

気づけば、道には魅力的な蕎麦屋の数々が。

 

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お蕎麦、いただきまっする(`・ω・´)ゞ

このレース351km目にして、初の「外食」(?)。

なんでだろ、店に入ったら、タイムロスとか意地はっちゃってたのだろうか。

思考がマトモでないのでしょうな(;・∀・)。

 

とはいえ、簡単には気力は戻らない(´・ω・`)。

 

次のCPまでの17.5kmで3時間半かけて歩き走りしつつ

CP18 飯山市 飯山駅 353.8km
5月3日 13:01(スタートから76時間01分)

 

それまでのCPでは、

どんなにフラフラでも

常にフェイスブックやツィッターで、できうる限りのカラ元気で投稿していたのだが、

 

この時のツィッター、

まさかの。
スクリーンショット 2013-05-11 20.10.58

「なう」。のみwwww

んで、アップした写真はコチラ。

20130503_125944

 

もはや、

どこにいつ着いたの報告も写真まかせで

「なう」しか言えてないじゃん/(^o^)\

(ちなみに、CP16の善光寺では時刻チェックすらを忘れていて、
後から「FB check(フェイスブック投稿時刻でチェック)」としか、書けていないw)


しかもこの写真、実はおトイレで全力ヘタリ込みながらの撮影。

 

かなり、自暴自棄に追い込まれてますがな\(^o^)/

 

このレース中、

自分的にもう一つのテーマを設けていた。

 

ヒトは、520km132時間で

いくつのソフトクリームを食べられるのか(`・ω・´)

 

クールなテーマじゃねーか。

 

ここまで、まだ一つも食していないのだ。

「ミスター・ソフトクリームランナー」(全力自称)

のプライドが廃るじゃねーか。

 

その、「小野的ソフトクリーム下馬評No.2」に位置づけていた、

道の駅『花の駅千曲川』の名物ソフトクリーム

『スター・キャロット』

ウサちゃんには、大好物だろうに。

 

しかも、天気はカンカン照りで、暖かだ。

舞台は、全て用意されている。

 

が、

昼過ぎにも関わらず、

あまりの眠さと寒さで、完全防寒レインウェア上下を着こみながら、

フラフラで道の駅にたどり着く。

サポートカーでガンガン暖房を効かせてもらいながら、しばし仮眠を。

 

とても、ソフトクリームなんて気分じゃないぜっ( ;∀;)

 

サポート部隊のまさふみ隊長はしっかりと485407_534883746550864_2114005311_n

 

スノーキャロットだんっ(`・ω・´)ゞ

 

仮眠をすませて、土手をトボトボ歩き出すも、

何度か、座り込んでしまう。

 

「やっぱり、ハンガーノック(エネルギー補給不足)気味なのだろうか。。。」

 

ふと、スタート地点に応援に駆けつけてくれた、

高校のセンパイで同じくウルトラランナーの鍋谷センパイから頂いた

エナジージェルを取り出す。

アスリートなどがレース中に、一気にエネルギーをチャージするために摂取するジェルである。

 

しばし、そのエナジージェルを手にとってぼんやり眺める。

「コレって、こういう時にこそ、飲むものだよな。」

 

でも、こう思う。

 

「これ、今飲んでしまったら、後で更に「ココぞ」って時が来てしまったら、どうする?」

 

5分、エナジージェルに語らいながら、にらめっこした。

 

カンカン照りの下、ウサちゃん帽子を被って全力上下レインウェアに身をまとったオッサンが手にとったエナジージェルと会話をしている。

 

道行くヒトが眺めたら、ちょっとしたホラーだ/(^o^)\

 

警察、いや、なんなら保健所に連絡すべき状況かもしれない。

 

ええい、飲もう!

まだサポートカーにはいくつかエナジージェルがあるハズじゃないか。

 

鍋谷センパイのエナジージェル、飲んだっ!

 

 

ゲンキでたっ(`・ω・´)ゞ!!!

 

 

どんだけ単純なんだオレ。

 

んが、もう何度も何度も繰り返している

「一瞬ゲンキが出て走れて、すぐに歩いてしまい、なんならへたり込んでしまう」自分がまた現れる。

 

もう、いいよ。

眠すぎなんだよ。

もう、どうでもいいんだよ。

 

5歩、歩いているうち、3歩中は目をつぶりだす。

フラフラしているのが、なんとなくわかる。

あたりも徐々に暗くなり、寒くなってくる。

 

まだ、宿泊ポイントまで40kmちかく、残っている。

 

もう、十分やったじゃないか。

歩くことすら、ままならないんだ。

ここまでだって、350km以上まで来たんだ。

十分、頑張ったんじゃないか?オレ。

 

 

 

「おのさーーーん!!!」

 

 

スタート地点にも仕事前に来てくれて、途中からサポート部隊に加わってくれた

みづきちゃんの声がする。

 

「小野さん!小野さんに、サプライズプレゼントを東京から渡されました!」

見れば、さっき、鍋谷センパイから頂いて一瞬ゲンキが戻った

エナジージェルとは別のエナジージェルがもう一つ、みづきちゃんが握っている。

 

「渡してくれた方からの、メッセージ付きなんですよ。

見てクダサイ!」

 

もう、眠くて半ば朦朧としている。

なんとなく、見覚えのある文字が。

 

なんだよ。誰からなんだよ。早く言ってくれよ。

眠さと疲労で、半ばどうでもいい気分になってくる。

 

みてみると

 

「チャージ!!!

がんば!!!!」

 

の文字が。

 

 

ん。。。。

 

これって、もしかして。。。。

 

 

ヨメの字なんじゃないのか(;・∀・)???

マジで?

 

 

約9年前に結婚したボクとヨメ、

お互い完全にインドア派の趣味も合致しての結婚だった。

 

そのダンナが、突如3年半前にアホみたいに走りだしたのだ。

しかも、気づけば毎週のように遠征を入れて

北極だの、南極だの、砂漠だのを走り回っている。

 

ランを初めて、結婚当初から比べ20kg近く痩せて

周囲の人からは

「小野サン、痩せてカッコよくなってよかったですね」

と言われるのに対して

 

「こんなアホみたいに走り回る人だなんて聞いてない。

これって、結婚詐欺ですよ(´・д・`)。」

 

そんなヨメである。

 
これまでも、ランを初めて突如

 

「オレ、これから一切炭水化物喰わないから。

ささみ、赤身肉、ラヴ(`・ω・´)ゞ」

 

と劇的に食生活を変えたり、

なんならつい1ヶ月程前にも、他のランナーの影響を受けて

 

「オレ、今日から、ベジタリアンになりますた。

炭水化物ラヴ。肉、魚喰わないから(`・ω・´)ゞ。」
とまぁ、自分勝手言い放題なボクに対し

 

「オマエ、マジ、ぶっころす(# ゚Д゚)」

 

そう言いながらも、しっかりサポートを続けてくれていたヨメである。

 
今回の出発の際にも、表面的には

 

(ゴールデンウィークに、そんなアホなレースばかり出張しやがって)
「バーカバーカバーカ(´・д・`)

リコンするぞ(゚Д゚)ゴルァ!!」

 

としか言わないような、

 

ボクにはモッタイナイほどデキたヨメ

 

なのだ。

 

 

ってか、ヨメの文字だと気付けないくらいに、オレ朦朧としてんのかwww。

 

「祐美(ヨメ)さんが、わざわざ私のオフィスの下まで来てくれて、

メッセージいれてもってきてくれたんですよ!!!」

 

 

グッとくるじゃないか( ;∀;)

 

一気に、目がさめる。

一度、サポートカーに座らせてもらい、冷静になろう。

 

そんななか、遠くから、ずーーっと前に追い抜いた齋藤さんというランナーが、

ヨチヨチながらも、走ってやってくるのが見える。
(※後に齋藤さんに教えて頂いたのだが、彼はボクが2013年1月初めてサブテン(100km10時間きり)をした際も、ついすぐ後ろを走っていたそうだ。縁(えにし)だっ!)

 

 

「ああいう、頑張っているランナーがいると、ほんとパワーになるよな」

。。。

。。。

。。。

(ってか、オレだって、走れるハズなんじゃないのか???

こんなサポート部隊までついているどころか、

ヨメからのメッセージ入りのエナジージェルまで東京から持ってきてくれているんだぜ)

 

 

「オレ、ひょっとして

自分に甘えているんじゃないのか???」

 

・・・・

・・・

・・・

「ちょっと、考えよう。このままじゃ、ダメだ。」

・・・・・

・・・・・

 

・・・・・・

 

「よし。作戦変更だ!!!!!」

 

スイッチが、一気に切り替わった。

 

突如、全力防寒レインウェアだった上下の服も、その中の服も、

なんなら、防寒帽子でもあるウサちゃん帽子まで、脱ぎ捨てる。

 

「眠いから、走れないんだ。

暖かい格好をしているから、眠くなるんだ。

 

あえて寒い格好になってしまえば、目も覚めるし、

暖まるために走らざるをえないじゃないか(;・∀・)

 

さっきまで、上下共に何枚も着込んでいたのだが、

半袖にまで脱ぎ捨て、車に放り出し、飛び出す。

 

 

「よしっ!!!!」

気合を入れて、叫ぶ。

 

突如、この大会で見せたこともないペースでの走りが開始する。

 

苦しい。

 

長丁場のレースでは、息が苦しくなるまでペースを上げるのは、ご法度である。

すぐに乳酸が溜まって、筋肉が疲れ、後でダメージでやられてしまう。

 

今回のレースでも、心肺が苦しくなるほどのペースで走ったことはここまで無い。

 

でも、ペースを崩さず、走り続ける。

 

登り坂が見える。

 

歩かない。走り続けろ。

 

 

苦しい。。。。

でも、、、、、

 

なんて、気持ちいいんだ!!!!

 

 

走れるって、なんて、嬉しいんだ!

ありがたいんだ!!!!!!

 

昨晩から、20時間近くも、ロクに走り続けられて無い。

そんな自分に、悲しくなり、気力も失いかけていた。

 

そんな自分が、既に360kmも超えている状態で、

こんなにも素晴らしいペースで走れるのか。

 

ヒトは、どれだけ自信を失い自暴自棄になっても、

一度自信を取り戻せば、一気にチカラを取り戻し、さらに自信をもって頑張れるんだ。

 

 

ペースを、緩めるな。

 

最初、半袖になり走り始めた時は

(とはいえ、車に防寒着を放り出したままだから、

万一、走れなくなったら一気にカラダが冷えてしまい危ない。)

「3km起きくらいに、車停めてまっていてくれたら、嬉しい」

そう、サポート部隊に伝えていた。

 

3km先に、待っていてくれているまさふみちゃんカーが見える。

 

後ろから、必死で手で

「先に進んで!!」

というジェスチャーをする。

 

まだまだ、行けるんだ、オレ。

苦しいけれど、

3kmごときで止まってたまるか。

コレ以上、自分に甘えてたまるもんか。

 

その後も何度か、先回りしてくれていたサポートカーを

あえてスルーし続けていくうちに、サポートカーを運転している

サブスリーランナー(フルマラソン3時間未満。市民ランナーの星)の園田さんが、

徐々に車を停める場所の距離を伸ばしていく。

 

(あいつ、オレがまだまだヤレるってわかって、

わざと、遠くに車を停めてくれているな。

カワイイヤツじゃねーか、こんちきしょー。

負けねーよ!!!)

 

 

 

「よっっしゃーーーー!!!!!」

 

 

トンネルに入る度、走りながら、なんども全力で叫ぶ。

 

昨夜の、コトバにならない叫びとは違い、

明確にハッキリと、コトバが生まれ出てくる。

 

息は思いっきり苦しいんだけど、

 

走れるコトが、こんなに嬉しいなんて。

 

こんなに、楽しいなんて。

 

 

途中、何度も何度も、

号泣に近いほどの涙がこぼれ出そうになる。

 

 

祐美(ヨメ)がエナジージェルに書いてくれたメッセージを思い出す。

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「チャージ!!

がんば!!!」

 

思い出しては、涙が耐え切れず零れ落ちそうになる。

 

「ゴールまで、泣かないんだろっ!!!!」

また、叫ぶ。

おもくそ泣いてんだけど(´・ω・`)。。。

 

20km走れれば十分だろう。

いや、30kmまで行こう。

 

いいや、ここまで来たら、最後まで行こう!!!

 

一度自信が回復すると、パワーが生まれ、

それが次の自信に繋がっていく。

 

ここしばらく、自信をなくし、悲しくなり、パワーを失い、

絶望しかかっていた自分と、全く逆である。

 

絶望しかかったって、ちょっとしたキッカケで、

ヒトは劇的にパワーを回復できるものなのだ。

 

そして、いよいよラストの宿泊ポイントも近づいていく。

既に陽はおちて周囲の道には、たっぷりと雪が積もっている。

 

そんなの関係ない。走れば、アツい。

なにより、ココロがアツい。

 

サポート部隊のまさふみちゃん、園田さん、みづきちゃんが、

宿泊ポイントの鹿渡館から先回りして、Ustream中継しながら迎えに来てくれている。

中継で追いかけてくれているのはわかっているけど、

明日もまだ100km以上距離も残っているのだけれど、

自然とペースは上がっていく。

(その際の中継録画)

Video streaming by Ustream
そして、ラストスパートでキロ4分台ほどのペースで

CP19 津南町 鹿渡館 398.5km
5月3日 20:04(スタートから85h04m)

 

やったー!!!!!20130503_200501 (左から、みづきちゃん、園田さん、小野、まさふみちゃん)

なんなら、ここまでの40kmほどを、4時間ほどペースでのスパートである。

 

ヒトは、やれば、できる。

愛の力は、偉大だ(`・ω・´)ゞ!!!!
結局、祐美(ヨメ)からもらったエナジージェル、

もったいなくって飲んでないんだけどね(´・ω・`)。

 

つづく

川の道520km完走記:その9「東京から走ってきたので、遅刻しました(´・ω・`)」

ラストの宿泊ポイント鹿渡館(398.5km地点)にて。

 

ここから、ゴールまでは、残り120km。

制限時間は、明後日の21時。

 

もともとの「野心的タイム」では、明後日の未明にゴール予定だった。

でも、さらに「オーバーナイトラン」を重ねても、タイムは稼げたとしても、

これっぽっちも楽しめないし、これ以上サポート部隊にも負担や心配を掛けたくない。
(オーバーナイトランをすると、サポート部隊も眠らずにサポートせねばならない)

 

「どうせなら、明日夜もどこかで宿を取ってしっかり休んで、

楽しく走って、明るい日中にゴールしよう。」

 

そう、作戦を切り替えると、一気に安心感が増していくのがわかる。

 

昨夜40kmラストスパートの機会をくれた、360km地点辺りで出逢った齋藤さんというランナーにも

「あなたの走りのおかげで、勇気を頂きました。

ありがとうございました!」

とお伝えし、改めてパワーをもらう。

 

ようやく、安心して、眠れそうだ。

考えているうちに、一気に眠りに落ちて行く。。。。

 

 

6時間後、むくりっ(`・ω・´)ゞ!!!

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完全熟睡とはいかないけど、スゲーパワー戻ったぜっ!!

出発(5月4日7:20am)しようと、宿を出ると、

 

あれ???

また、知った顔の方が。。。(´・ω・`)????

 

まだ、アタマねぼけモードで幻覚なのか。。

いや、確かに、あの方だ。

 

「ぇっと、ナカジコーチですかっ??

あまりにフツーに居るので幻覚かと思っちゃいましたww。

ありがとうございます!そういえば、魚沼でしたっけ!!」

「チーランニング」という、効率的な走法のコーチである中島コーチが応援にかけつけてくれていたのだ。(⇡写真、一番右)

 

どんどん、仲間が増えてくる。

 

まるで、ドラクエかワンピースじゃねーか。

 

うれしーぜ、こんちきしょーーー( ;∀;)!!!

 

いいトコみせて出発してやるぜっ(`・ω・´)ゞ!

ゲンキにスタート!!

 

いやー、いいカンジに走れるぜっ!

サイコーだぜっ!

どれだけ犬に「あのウサギ、怪しい!」とワンワン吠えられようが

町の人たちに、ゲンキよく「おはようございますっ!」と挨拶をしながら駆け出していく。

 

オレ「おはようございますっ!(`・ω・´)ゞ(カッコよく走れてるぜ。オレっ!ウサちゃんだけどっ)」

おばちゃん「あんらー。どこまで走っていくのかえ?(´・д・`)」

オレ「(ちょっと自慢げに)新潟市までですっ!東京からデス(`・ω・´)ゞ」

おばちゃん「あんらまーーーー。で、新潟市なら、逆なんでないかい??(´・д・`)

 

オレ「(;・∀・)ハッ?」

 

ちょっとまて、もうかれこれ1kmは進んでいるぞ。

ちょっと、地図見てみようぜ、オレ。

 

。。。

 

。。。

 

「うん。全力逆方向来てますね( ;∀;)!」

 

さっき、ワンワン吠えかける犬を抑えながらもボクに挨拶してくれたおじちゃんの前を

「またもや、おはようございますっ!(`・ω・´)ゞ」と挨拶しながら、来た道を戻る。

 

あぶねーじゃねーか、オレ(;・∀・)!

 

20130504_073140

 

昨夜、暗くてよくわからなかったけど、アホほど雪が積もっている。

昨夜は、レインウェアも投げ捨てて、アホほど半袖でスパートできていたけど

まぁ、走れないで迷ってたら、凍死しかねないよね(;・∀・)!

 

 

そうして

CP20 小千谷市 魚沼橋南詰 427.2km
5月4日 11:14(スタートから98h14m)

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米どころ、魚沼だぜっ!!

このエリアには、このレース中最も楽しみにしていた

「へぎそば&そばソフトクリームスポット」

が、あと22kmほどだが、一気に行くぜっ(`・ω・´)ゞ!!

 

途中のコンビニにて、補給をしていると、

ゴールデンウィーク中ということもあり、次々に家族連れなどの車がコンビニに入ってくる。

ボクがリュックに「東京→新潟 520km マラソン中」という旗を見て

「新潟まで、いかれるんですか。。。?」

「はいっ(`・ω・´)ゞ。東京からすでに400km以上走っています(`・ω・´)ゞ!」

「写真、撮ってもいいですか??」

どんどんヒトがあつまり、人だかりになっていく。

 

やばい。オレ、ちょっとカッコいいかも。クサいかもだけど。。))

 

「ほんと、ありがとうございますっ!そろそろ、新潟市、行って参りますっ!」

(ココは、爽やかに、カッコよく出かけようぜっ!オレっ!!!)

 

後ろから、歓声が聞こえる。

みんなが、オレを応援してくれているんだ。有り難いじゃないか( ;∀;)。

 

「おーーーい!!!!

 

にーちゃん、そっち、新潟市じゃないぞ!

 

 

逆だぞ!東京戻っちまうぞ!!!!!(´・д・`)」

 

 

(;・∀・)ハッ?

 

「あ、ありがとうございます(´・ω・`)。。。では。。。」

 

 

チョーカッコわるいじゃんオレ!!!!(´・д・`)

 

そして、もうすぐ、楽しみにしていた

440km、へぎそば&そばソフトクリームポイントが。

 

まさふみちゃんが、迎えに来て並走を始めてくれる。

「小野さん!

あと、2km位で、ようやく1つめのソフトクリームですよ!

ゴールデンウィークで行列しているので、みんな先に入って席とってくれてますよ!!」

 

よっしゃ!!!

ありがとう!!!!

なにより、ソフトクリームを食べられる体調や気分になれている自分が嬉しい。

 

そしてようやく、お店に到着。

 

すげー、大行列じゃないのっ(;・∀・)!!

 

仲間が店の中で待ってくれていた中、

この行列をスルーしてウサちゃん帽子のまま店に入っていくには、

ちゃんとお断りをしなくては。

 

 

「すみません。

ちょっと東京から走って来たので、

遅刻しました(´・ω・`)」

 

うん。たぶん、全く伝わってないねっ!

 

IMG_0514

そうして、念願のへぎそばっ!
(左からまさふみちゃん、園田さん、みづきちゃん、小野、長谷部さん)

からのっ!

 

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川の道初の、ソフトクリームやっ( ;∀;)!!!!

 

100kmマラソン中でも、なんなら2-3本食べるほどの

「(自称)ミスター・ソフトクリームランナー」である。

 

520km走る間に、

なんなら10本とかいけちゃうんじゃないの?

とすら思っていたのだが、

440km地点にきて、ようやく一本目。

 

さすがの川の道だぜっ( ;∀;)!!

 

なにより、仲間のサポートに

ジーンとくる。

ここまでも、どれだけのピンチを救ってくれているのか。

 

よしっ!ゲンキ全開っ(`・ω・´)ゞ!!!

 

CP21 小千谷市 越の大橋西詰 445.1km
5月4日 11:14(スタートから98h14m)

とーちゃくっ!!!(`・ω・´)ゞ

うんっ!脚、売り切れたっ(`・ω・´)ゞ!!!
何度目の、アガってはサガってはなんだよオレwww。

昼を超えて急に、走れなくなってしまう。

さすがに、450kmほど走ってるんだもんな、オレ。

でも、昨夜360kmから40kmスパートできたじゃん、オレ。

 

そんなか、ふと通りかかる、信濃川。

20130504_145614信濃川が、こんなにも、大きく育っているではないか。

つい、数日前は、チョロチョロの源流だった、信濃川である。

 

これが、さらに育って、日本海にて、オワリを迎えるのか。。。

思わず、胸がアツくなる。

 

も、感動を胸にカッコよくランを続けられるほど、世の中甘くはない(´・ω・`)。

 

またしても歩きが多くなりつつも、
CP22 長岡市 大手通交差点 457.7km
5月4日 14:54(スタートから102h54m)

 

長岡市出身の、友人のイケマリこと池田万里子が、

応援に現れてくれる。

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イケマリ、ありがとー!!!

 

またしても、ちょっとパワーアップ!

10kmほど、頑張ってラン。

 

そこにまたさらに、長岡出身で偶然帰省中のちかちゃんこと小林千賀子が、

なんと、両親も率いて応援にかけつけてくれる。

164904_606557462690755_684157044_n左から、イケマリ、園田さん、まさふみちゃん、小野、ちかちゃん母、父、ちかちゃん、みづきちゃん

カラダは走れなくっても

みんながこうして応援に来てくれたコトでテンションはアガる。

 

どんだけ、沢山の方に応援してもらえてるんだ自分( ;∀;)。

 

 

「いやー、お父さん、お母さん、

いつもチカちゃんをお世話してます(`・ω・´)ゞ」

 

ちかちゃん両親、笑ってくれてヨカタ(´・ω・`)。

 

「東京から走ってくるとか、どんなヤツなのか」

と、半ば

サーカスの見物

的な気分で、ホロ酔いで登場してくれた。

さすが、酒処新潟だぜっ!

 

なににしても、嬉しさマックス(`・ω・´)ゞ!!!

 

この日は、スタートから約480km地点、

ゴールまで残りちょうど42km程を残した

新潟県三条市で泊まることを決めていた。
サポートしてくれているみんなもそうだし、

サポート部隊のまさふみちゃんのUstream中継などで応援してくれているネット上のみんなに

最終ゴールを、ゲンキよく、明るい日中に見てもらえるように。

 

もう、その宿泊ポイントまで10kmまで無い。

 

なのに、

 

うんっ!脚、なんならモゲたっ(`・ω・´)ゞ!!!

 

完全、走れなくなってしまう。

 

気づけば、440km地点で昼過ぎに食べたへぎそば&ソフトクリーム以外

あまり食べてないじゃないか。

その間、すでに30km程も走り続けて、普通のヒトでもそろそろ夕ごはんを食べる時間である。

 

「こりゃ、完全ハンガーノック(エネルギー切れ)だな。。。」

歩くのも、フラフラしてくる。
リュックに積んでいた食糧を食べるも、遂に食べつくしてしまう。。

 

ピンチだ。。。

もう、食糧なかったっけ。。。。

 

あるじゃあないの(`・ω・´)!!

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祐美(ヨメ)からもらった 、

愛のメッセージ付きのエナジージェルが!!!

 

 

 

今、飲まないで、

 

 

いったいいつ飲むというのか!

 

 

 

 

 

 

後でしょっ(`・ω・´)ゞ!!!

 

 

モッタイナくって、飲めるかっ!!!

こんなの、人生の宝物やっ(;・∀・)!!

 

フラフラ歩きを続けながら、ようやく、約480kmの予定していた猪子場新田交差点にたどり着く。

この大会のルール

– いつどこで、何度休んでも自由

– コースアウトしても、元いたポイントに戻るには、車を利用してもOK

を活用して、予めまさふみちゃんが予約をしてくれていた

こっから、数キロの宿まで車で運んでもらう。

 

今日はゆったり休んで、明日は

いよいよ42km先のゴールだっ!

日本海に、出逢えるぞっ!!!!!!

つづく

川の道520km完走記:その10「川の人生と、人生のルーツへの旅」

2013年5月5日。

長かった川の道520kmも、いよいよ6日目の最終日。

 

ここはスタートから約480km地点。新潟県三条市。

 

荒川が終わる太平洋の河口、東京を出発し

荒川の生まれた源流まで遡る。

そして、新たに生まれたての信濃川の源流を下り

信濃川が終わる日本海の河口、新潟市へ。

 

そんな、川の道、川の人生を巡る旅もいよいよラスト。

 

残すは約42kmだ。

 

実は一昨日(5月3日)、40kmスパートでたどり着いた約400km地点の鹿渡館で

「明日(5月4日)、どこで宿泊しようか。。。

そういえば、三条市って、オレのじーちゃんの故郷だったよな。。。

たしか、コース上でも三条市通るハズだったよな。。。。」

 

そう、寝転がりならマップを眺めていた。

 

 

そして、衝撃が走った。

 

 

なんと、そのじーちゃんの分骨が祀られている法華宗の総本山「本成寺」が、

川の道コースすぐ脇に、あるではないか。

 

520km。

果てしない、道のりである。

 

実に、様々なルートを通りうるハズだ。

 

それが、いよいよゴールまで残り42km近くという地点に、

偶然にも、そのルートのすぐ脇に、

じーちゃんの分骨が眠っているのだ。

520kmもの旅路のラストに、こんな縁(えにし)ってあるのだろうか。

 

 

これは、じーちゃんに、呼ばれいてる。

 

ボクが大きくなる前に亡くなったじーちゃんにとって、

ボクは沢山いた孫の、ちっちゃな一人だったかもしれない。

 

でも、ボクは、ちゃんとじーちゃんのこと、覚えているんだ。

 

けど、ボクが、じーちゃんの歴史をちゃんと聞いたのは、偶然にもつい昨年だった。
正直、じーちゃんの過去を知って、ビックリした。

それまでは「新潟出身」くらいの知識しか無かった。

 

ボクのじーちゃんは、今では世界的に知られている金物の街「新潟県三条市」に生まれるも、

戦争の動乱のなか、造船盛んな広島県に移って財を蓄え、

にも関わらず、更にチャレンジとばかりに

当時開拓まっただ中の北海道に渡った。

 

当時北海道に渡るのは、流刑で送り込まれるか、

雪と熊しかない大荒野へと荒唐無稽な夢を求めて旅立った

よほどなチャレンジャーしか居なかったであろう時代に。

 

それって、めっちゃベンチャースピリットじゃんか。

 

そして、じーちゃんは、結果的に

金物屋で一代にして大きな財を成し遂げた。

 

ボクが、これまで過去両親にさんざん迷惑をかけながらも

浪人しながらも「札幌から東京に出てチャレンジしたい」とワガママを続けてこられたのも

そういったじーちゃんが蓄えてくれた財があってこそ。

感謝のコトバしか、出ない。

 

そんなじーちゃんは更に、プライベートでは

当時は海外旅行すら珍しい時代に

実に世界中を旅して回ったそうな。

 

クレジットカードなんて存在せず、

外貨の国外持ち出しどころか、銀行で外貨に両替することすらも規制が厳しい中、

銀行に睨まれつつも何度も外貨交換をし、

ベルトや靴下に外貨を隠してまで外貨を持って、

今のボクらでもなかなかたどり着けないような場所へまで文字通り世界を旅したそうだ。

しかも、1ドル = 360円の時代である。
(それだけ、大量に外貨を持っていかねば旅行なんてできやしない)

それって完全アドベンチャーじゃんか。
仕事でチャンレンジしつつ成功を遂げ、

にも飽き足らず、

世界へアドベンチャーな旅を続けたじーちゃんは、

いったい、何を見たかったのだろう。
今のボクのシゴトは、

これから成長するであろうベンチャーに投資をし、

それを育てていく仕事である。
そして、プライベートでは、

(35年運動ゼロから、まだラン歴4年にも満たないのではあるけれど)

北極点フルマラソンやら南極100kmマラソンやら砂漠250kmマラソンやら、

アドベンチャーな体験を求めて、ランでチャレンジを続けている。

 

 

「ひょっとして自分にも、

少しだけじーちゃんのチャレンジャーや

アドベンチャーな血の断片を貰えているのかな」

 

そう、ボンヤリは思っていた。
そうして、いよいよ今日、

東京から新潟まで520km走る

ボクの新たなアドベンチャーの最終日。

 

もう、ゴールは、見えている。

その、コースのすぐ脇に、

じーちゃんが見守って眠っているなんて。

じーちゃん、

オレがここまで無事に辿り着くの、

ずっと見守っててくれたんだろうな。

オレ、ちっさな末っ子だったから、

あんましじーちゃんにとっては思い出は薄かったかもだけど。
東京から新潟まで走ってくるオレ見て、

 

「孫にもアホでオモロイのが育ったなぁ」

 

そう、喜んでくれているのかもな。
そんなコトもあって、

サポート部隊のみんなにワガママ言って、

最終日は、その本成寺にじーちゃんの分骨にお参りをしてからゴールを目指そう。

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(じーちゃんの分骨が眠る、本成寺にて)

 

こんなふうに生きれて、

こんなチャンレンジをできているのも、

ボクのルーツがあったから。
ボクの先人たちの、

文字通りの

「生死をかけた己との闘いと努力の蓄積」

があったから。

 

 

ここまでの道のり、途中、

何度も何度も何度も何度も何度も

挫けそうになって、

涙も流しそうにもなって必死に堪えて、

でも何度も号泣して、

何もかも自暴自棄にさえなったけど、

それでも、こうしてゲンキにやってこれたんだ。

 

ありがとう。

 

必ず、日本海へと辿り着くよ。

 

さぁ、行こうぜっ!
6日前に太平洋を眺めてからの、

2つの川の人生を見届けての、

520km先の日本海へと。

そして、自身のルーツと、

その先の未来へと。
つづく