UTMB完走記 10:レーススタート!


 

さすがは、世界の舞台だ。

10つある山のうち、最初の山からさっそくUTMBの洗礼を受ける。

「これ、1つ目から、ちょっち勾配キツすぎないかい(´・д・`)」

ウルトラマンのカラータイマーではないが

呼吸が一定以上に荒くなると、

まだ完治してない気管支炎の咳がわかりやすくゴホゴホと咳が出てくる。
こりゃ、この先もなかなか楽しませてもらえそうじゃないの(;・∀・)。

 

2300名ほども出る大会だけあって、

山道は少し混雑しがちで、マイペースが出しにくい。

慌てない。まだまだ、長い長い道のりなのだ。

 

1つ目の山を越え、2つ目にさっそく「前半のヤマ場」Croix du Bonhommeへ。

すっかり陽もくれて真っ暗闇なのに、山を登る道すがらでさえ、

応援してくれる人達が立っている。

なんて有り難いんだ( ;∀;)。

 

長い長い上り坂をひたすら立ち止まらず、

ヘッドライトで照らされた足元を見つめながら

ゲホゲホと一歩一歩を繰り返す。

 

ふと、上を見上げて、思わず息を呑んだ。

はるか彼方の上方へと、ジグザグにヘッドライトの「道」が連なっている。

点に見えるひとつ一つのライトも、1人の選手が今まさに喘ぎながら登っているのだ。

みんな、一緒なんだ。

よし、まだまだ、これからだ。


44km、前半のヤマ場Croix du Bonhommeの山頂にたどり着き

ようやく大好きな下りだ。

外国人の選手は下りが得意ではないのか、

下りでは一気に選手を抜き去りながら気持よく下っていく。

 

通常のロード(舗装路)のレースに比べ、

防寒具やら補給食やら荷物が多いトレイルのレースでは、

少しでも軽くするため、できればヘッドライトも軽いものにしがち。

 

でも持論では、ライトは多少重くても明るいに越したことはない。

夜の下り坂ではスピードを保ちながら駆け降りるには、とにかく明るさが重要だ。

着地場所を少しでもミスれば、一気にコケて、下手をすればケガでリタイアだ。

 

ひたすらにライトに照らされる地面を集中して見つめながら下って行くと

遠くからカランコロンと、気持ちの良い鈴の音が聞こえてくる。

ようやくエイドが近づいて来たのだ!

 

すでに日が越えて2日目の朝2時前に、

49kmのLes Chapieux のエイドへたどり着く。

まだまだゲンキ。

集中して走れていることもあり、全く眠くなく、とにかく楽しい!

 

到着時の様子。

動画内で、ひたすら「シャンペに到着」と言ってますが「シャピュー」の間違いですw
「シャンペ」は122km地点です。まだ約50km地点ですw

 

エイドで、ヌードルやらパンやらビスケットやらを食べ、

1ヶ月ずっとガマンしてきた、カフェインの入ったコーラもゴクゴク。

長時間のレースでは、脚も大事だけど、

何より内臓も大事だ。

単純計算では、UTMBレース中で計2万5千キロカロリーも消費する。

つまり、それだけの食事を胃腸に流し込み、ひたすら消化し続けなくてはならない。

内臓だって、筋肉なのだ。

ただでさえ、走りながら胃腸はチャプチャプいってるのに

「もう、そんなに消化できませんよ(´・д・`)」ってくらい、

ひたすらに食料を流し込まれ続けるのだ。

食べられなくなったら、いくら脚が残っていても、オワリである。

「食べられる時に、とにかく食べる」

それが、長距離レースの鉄則。

エイドの食事も美味しく食べられている。

嬉しいコト続きじゃないか。

よし、あと2つ山を超えれば、中間地点のクールマイヨールだ。

鏑木さんが走るUTMBを特集したNHK番組で何度も目にした、

レース中最大のエイドステーションだ。

番組の中では

トップ選手でさえそこで胃腸の不調で倒れこんだり

フラフラになりながら、家族の応援を背になんとか立ち上がり、次の山へ向かって行ったり

様々なドラマが描かれている場所だ。

今のところ有り難いことに、咳が少しでる以外は

カラダもキモチも元気いっぱいに走れている。

クールマイヨールでは

サポートしてくれている、富士トレイルランナーズ倶楽部の中尾さん、小柴さんも待っていてくれるハズだ。

そして、こっそり仕込んである、ウサちゃん帽子もドロップバックで待ってくれている。

よーし、待ってろよ!クールマイヨール!

 

つづく

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